🛰 リベラウェア×九州電力グループ
今回の2つの開示で、リベラウェアは「九州電力グループと一体で、電力インフラ向けの次世代点検プラットフォームを作りに行くフェーズに入った」というのが一番大きな意味合いだと思います。
その一方で、業績はまだ赤字、期待先行なのでハイリスク銘柄の側面もかなり強い。
🔰 リベラウェアはどんな会社?
まずはカンタンにおさらいから 👀
- 世界最小級クラスの屋内用ドローン「IBIS2」
- 「狭くて・暗くて・危険」な場所の点検に特化
- ドローンで集めた映像をAIや画像処理で解析
- インフラ点検・維持管理のソリューションを提供
ざっくり言うと、「人が入ると危ない場所を、ドローンとデータで安全に点検する会社」 です 🚁
🏭 開示①:九州電力との資本業務提携
🧩 資本業務提携
九州電力と一緒に、電力インフラの点検・保守をDXしていきます。そのために九電に株も少し持ってもらいます
という内容です。
業務提携して一緒にやること
- 九州エリアを中心に、電力設備の点検モデルを一緒に作る
- ドローンやロボットを使って点検・保守を高度化・省人化
- 設備のデジタルツイン(3Dデータ化)を活用して管理を効率化
- 電力設備向けの専用ハード&ソフトを共同開発
資本提携(第三者割当増資)
- 九州電力に新株を発行して、約5,000万円を調達
- 発行株数:35,800株(既存の約0.19%)と“かなり小さい”
- 発行価格:1,396円(直前終値と同じ、ディスカウントはごく小さい)
💡ここから読み取れるのは
「九電は、本気度は高いが“いきなり大株主になるほどではない”くらいの、様子見兼パートナーとして株を持つ」
というポジション。
💴 調達したお金は何に使う?
使い道は以下の通り。
- 九州エリアでの電力インフラ点検モデル確立のための👉 営業・マーケティング費用(約1.4億円)
- 電力向けドローン・ロボット・デジタルツインの👉 研究開発費用(約3.5億円)
合計:約4.9億円を
2026年1月〜2027年7月 にかけて使っていく計画 💡
つまり「九州電力向けの“理想的な点検モデル”を作りにいくための燃料」
🚁 開示②:九電ドローンサービス(QDS)が「Gold Partner」
「九電グループの九電ドローンサービス(QDS)が、IBIS2の一次販売店(Gold Partner)になる」
🏪 Gold Partner = 一次販売店

Gold Partnerになると、QDSは以下をワンストップで担当します。
- IBIS2の販売
- 自治体やインフラ事業者への提案
- 導入時の現場サポート(操縦・点検設計など)
- ドローン+AI解析ソフトを組み合わせたソリューション提供
つまり、「IBIS2を広げる“現場の営業部隊・運用部隊”がQDS」💼🚁
🗾 販売店制度で“全国展開の形”も見えてきた
開示には、エリア別のGold Partner上限数も書かれています。
- 南関東:5社まで
- 中京:4社まで
- 近畿:4社まで
- 九州:3社まで
これは、日本全国を、販売パートナーを通じてカバーする仕組みを本気で作りにいっていると読み取れます。
単に「うちのドローン売ってくれませんか?」ではなく、エリアごとの商圏設計、パートナー支援(営業・マーケ・技術研修)、点検スキルの教育まで含めて、“インフラDXのネットワークを作ろうとしている段階” に入っています。
🚀 2つの開示で見える「リベラウェアの未来像」
⭐ シナリオ①:九州で“見本”を作り、全国へ広げる
九州電力は、九州における電力インフラのど真ん中の会社⚡
- ドローン点検
- ロボット活用
- デジタルツインを組み合わせた「次世代の点検モデル」を作る
これがうまくハマれば、「九州電力モデル」として👉 他の電力会社👉 他のインフラ企業👉 自治体の老朽インフラに、“成功事例付きで”提案できるようになります。
これが、今回の提携で一番おいしい部分だと思います。
⭐ シナリオ②:ドローンメーカーから「インフラDXプラットフォーム」へ進化
今のリベラウェアは、ドローン+データ+ソフトで見えない場所をデータ化する会社に進化しつつあります。
九電との提携&QDSのGold Partner化により
- 毎年の点検契約(ストック収益)
- デジタルツインの運用(データの継続利用)
- 電力向けの新ハード&新ソフトの共同開発
など、長期的に続く収益の柱が育つ可能性があります 📊
⭐ シナリオ③:社会的テーマとしても「かなり強い」
- 老朽化インフラ
- 人手不足
- 危険作業の置き換え
- 災害時の点検・復旧
こういったテーマは、国・自治体・大企業が本気でお金を投じる領域です。
リベラウェアのビジョン「見えないリスクを可視化する」は、この流れとピッタリ重なります。
⚠️ 投資目線での「注意ポイント」もハッキリある
ここからは、あくまで一般的なリスク観点です 💡
売買のすすめではありません
❗まだ「利益」は安定していない
売上は伸びている一方で、研究開発・人件費・営業投資を増やしているフェーズ
今後も赤字になる期、利益が大きくブレる期が出る可能性は大いにあります。
🔍 「長期で成長してくれればOK」と思えるかどうかがポイント。
❗安い株ではない
グロース市場の成長株らしく、将来の成長を先に織り込んだ株価ゾーンにいる可能性。
「割安だから安心」というタイプではなく、ストーリーに賭ける成長株寄りとして見る方がちょうどいいイメージ。
❗増資リスク・値動きの激しさ
- 第三者割当増資をしているように、成長投資を続けるには資金が必要。
- 将来も、公募増資などがが全くないとは言い切れません。
- 上場後の値動きもかなり大きく、短期売買の資金が出入りしやすい銘柄📉📈
🧾 まとめ:リベラウェアは「九州から次世代インフラを作りにいく段階」に入った
今回の2つの開示をまとめると
🟢 事業ストーリーはかなり強くなった
- 九州電力という大手インフラ企業との資本業務提携
- QDS が Gold Partner として、九州エリアの“現場の拠点”になる
- 九州で成功事例を作り、全国・世界へ広げていく構図
🔴 株としては成長投資モードのグロース株
- 収益はまだ安定しておらず
- バリュエーションも割安というより「期待込み」の水準
- 増資リスクや値動きの激しさにも注意が必要
事業は◎でも株価はハイリスク側のポジションだと感じます。
免責事項
この内容は、公開された開示資料をもとにした個人的な考察です。
特定銘柄の購入・売却をおすすめするものではありません。
株式投資には元本割れを含むリスクがあります💀
実際の投資判断をされる際は、会社の最新IR、決算短信、有価証券報告書などを必ずご自身で確認し、ご自身の判断と責任で行ってください

